夜分に吸血失礼します。20話「決断を先延ばしにした末路とは?」

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コアコミックス発行の漫画『夜分に吸血失礼します。』。つかの間の日常が描かれる20話を、ネタバレありでご紹介します。

前話では、山寺くんの暗い過去が、小夜さんによって救われました。仲が深まったふたりの関係は、これからどうなるのでしょうか?

「夜分に吸血失礼します。」20話のあらすじと感想、見どころのご紹介です!

目次

【夜分に吸血失礼します。】20話あらすじ

吸血鬼になった主人公「小夜さん」は、後輩の「山寺くん」を、過去に囚われる苦しみから、救い出すことができました。

こうして血を取引する関係に戻ったふたりは、以前よりも仲が深まります。ある日の就業後には、誰もいない会議室で血を飲むことになり、お互いどことなくノリノリなようです。

山寺くんにいたっては、「血を吸われるとスッキリする」と上機嫌だったりもします。

しかし、山寺くんにかけられた「呪い」のことを忘れてはなりません。平穏な日々の中で、小夜さんは、つい決断を先送りにしてしまっています。

日常と呪いの合間で、ふたりはどんなやりとりをするのでしょうか?

山寺くんの意外な一面とは?

血をもらった小夜さんは、先輩らしく休日の予定について話をふります。めずらしく山寺くんが雑談にのったので、意外な一面を知ることになります。

明日の休日、山寺くんは、映画をはしごして、夜は飲み会をするとのことです。

小夜さんは、意外にもふつうな山寺くんのプライベートを知って、すこし驚きます。と同時に、ホッとするのです。

死に急いだりと、危うい山寺くんに、平穏な日常があることに安心します

以前にも、山寺くんの私生活は明かされています。3話で、生活感のない無機質な自宅に暮らしているのが描かれていましたね。

あの暮らしから、まともな生活をしていないことがうかがえました。なので、山寺くんの普通なプライベートを知って、ホッとする小夜さんの気持ちが、すごく感じられます。

取引関係でよく一緒にいるふたりですが、これまでお互いの私生活には干渉していませんでした。何気ないやりとりから、ふたりの関係がまた変わっているのが感じられます。

素直になった山寺くんは?

つぎの日、休日の小夜さんは、居候の吸血鬼「美礼ちゃん」と共に、夜の公園に花見をしに訪れます。そこで偶然、山寺くんと鉢合わせます。

そこで美礼ちゃんは、「小夜を悲しませるな」と詰め寄ります。それによって、小夜さんの気づかいを知った山寺くんは、めずらしく自分に否があることを受けいれるのです。

そして、「自分が死ぬことに気負わないでほしい」と小夜さんを気づかった言葉を投げかけます

あいかわらず自らの命を軽視した発言ですが、小夜さんに対する気持ちに、山寺くんの劇的な変化が感じられます。

とはいえ、これまでいじめっ子だった人間が、とつぜん他人に気をつかうようになると、不安になりますよね。やさしさとはいえ、裏があるのではないかと疑ってしまいます。

小夜さんも、山寺くんの気づかいを素直に受けとれていない様子です。うれしさよりも、とまどいの方が勝っています。

そしてもちろん、山寺くんが死ぬのを受けいれるはずがありません。「山寺くんは生きて、平穏な日常を暮らしてほしい」と願うのです。

互いに分かり合えたとはいえども、ふたりの気持ちはすれ違っています。

平穏な日常に立ち込める暗雲

山寺くんの気づかいに、逆に不安感を覚えた小夜さんは、別れた山寺くんを追いかけます。すると、なんと山寺くんは顔色を悪くし、倒れていたのです。

どうやら、かけられた呪いが、山寺くんを徐々にむしばんでいたようです。呪いの刻印を中心に、まっ黒なあざが、身体の全体に広がっていきます。

呪いが山寺くんを殺す時は迫っているのです。

すぐに決めなければならないことを先延ばしにしていたせいで、気付いたら取り返しがつかなくなっていた。そんな経験が、一度はあるのではないでしょうか。

それに、途中で何度か「そろそろやばいぞ」という前触れがあるものです。

現に、呪いをうけたあとの山寺くんは、「血を吸われるとスッキリする」と言っていました。ということは、「血を吸われなかったらだるい」ということです。

山寺くんを救うには、呪いをかけた最強の吸血鬼「メイ」を殺すしかありません。小夜さんがどんな選択をするのか、今後の展開が見逃せませんね!

【夜分に吸血失礼します。】20話の見どころ

20話の見どころは、変わりつつある山寺くんの人物像です。

とくに、小夜さんへの態度が変わってきています。以前のように小夜さんを弄ぶようなことをしていないのです。

以前の山寺くんなら、小夜さんとの雑談で、自分のことをまともに話すことはないでしょう。自分のことを話しても、利益が無いためです。

ところが今回、山寺くんが夜の公園に来たのは、本当に飲み会があったからです。「休日に飲み会に行く」というのは、その場かぎりの嘘でなかったことがうかがえます。

こうしたことから、山寺くんがずいぶんと素直になったことが感じられます。

さらに、以前3話で私生活が描かれたときには、山寺くんは、吸血鬼をさがし求めて、夜な夜な繁華街を徘徊していました。

それが今回で、本当にふつうのサラリーマンのような休日を過ごしているのが明らかになります。

すこし前まで、サイコパスで「何を考えているかわからない」人物だったのが、一転してずっと身近な人物に感じられますね。


【夜分に吸血失礼します。】気になる続きは?

次話では、山寺くんを救うべく、小夜さんが夜の街でメイを探します

とはいえ、山寺くんを生かしたいなら、メイを殺さなくてはなりません。はたして小夜さんは、山寺くんを助けることができるでしょうか?

このように、相互作用をくりかえして、変化していくキャラクター達の人間模様を、試しに味わってみてはいかがでしょうか。

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